院長コラム 

だいとうレディースクリニック

尿失禁
 尿失禁の種類には3種類あります。

 1番目:切迫性尿失禁

 おしっこがしたくなるとトイレまで我慢できない状態です。膀胱の動きすぎ(過活動膀胱)、膀胱、尿道のイライラ感(不安定膀胱)、膀胱の感じすぎ(膀胱炎など)が原因です。膀胱炎があれば抗生剤で治療します。過活動膀胱には抗コリン剤(バップフォー、ベシケア、デトルシトール)、尿道のイライラにはエブランチルを用いています。

 2番目:腹圧性尿失禁

 咳、くしゃみ、運動、重いものを持ったときにもれる状態です。膀胱と尿道のアンバランスが原因です。骨盤の筋肉をきたえる体操(骨盤底筋体操)が有効です。ウロマスター干渉低周波治療器もあります。薬としては喘息にも効果のあるスピロペントを用います。漢方では葛根湯に含まれるマオウがよく効きます。体操、薬で効果が無い場合は尿道をテープで吊り上げる手術(TVT)が行われます。

 3番目:溢流性尿失禁(いつりゅうせい)

 頻尿、残尿、尿が出にくいなどの症状があります。原因としては尿道の狭窄、膀胱の機能低下、がんの手術などが考えられます。治療としては薬も使用しますが導尿などの処置を要する事が多く、泌尿器科専門医に相談する必要があります。
 

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