院長コラム 

だいとうレディースクリニック

不妊症と不育症
 1年間妊娠しないと不妊症といい、妊娠はするけれど流産などで子供ができない場合を不育症といいます。

 不妊症の原因としては女性側の原因と男性側の原因がほぼ同じ割合です。特に最近はいろいろな治療法があり、女性の不妊症はほとんどが治療可能になっています。一般的な不妊検査、治療や腹腔鏡手術なども保険の対象で、かなりの部分は保険診療で行われます。しかし、体外受精や顕微授精は保険適応にはなっていません。補助も少しは出るようになりましたがまだまだ少額です。

 不育症の原因には子宮奇形、筋腫や頚管無力症などの子宮の異常、黄体機能不全などのホルモン異常、膠原病、抗リン脂質抗体陽性症候群などの免疫異常、血液の異常、染色体の異常などがあります。まずは原因検索を行い、それに応じた治療法が選択されます。子宮奇形や子宮筋腫の場合、手術で比較的簡単に治療できることもあります。原因不明の場合、免疫療法も試みられていますがまだ一般的にはなっていません。抗リン脂質抗体陽性症候群の場合はヘパリンなどを用いた抗凝固療法が行われています。

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